さらに人生を楽しむという気持ちを掻き立てる服　─ebureが誕生してから、ずっと大切にしてきたフィロソフィーです。それを体現するために私たちがこだわってきた素材の一つが、「カシミア」です。ニット、ジャケット、コート……。アイテムは異なっても、カシミアの服をまとったときのフワリと包まれるようなあたたかさは特別そのもの。思わず笑みがこぼれてしまいます。



カシミアはファッションの世界において、唯一無二の素材といっていいでしょう。ウールと比較して数倍の保温性を持ちながらも軽量、そのきめの細かい肌触りは滑らかそのもの。ヒマラヤ山脈の麓に広がるカシミール地方で生育するカシミアヤギの毛から生産されますが、その量は極めて少なくて貴重です。その希少性から「繊維の宝石」とも。カシミアにはホワイト、ブラウン、グレーなどさまざまな種類やグレードがあります。私たちはebureらしい風合いを生み出すために、アイテムに合わせてベストなカシミアをセレクトしています。

カシミアの服をデザインする上で心がけているのは、いかにシンプルに仕立てるか。余分なディテールを削ぎ落として、過度に凝りすぎないようにしています。なぜなら、素材が主役であり、服自体の魅力を物語ってくれるからです。何年経っても自分が年齢を重ねても、ずっと着たいと思える服。ベーシックだけではない、長く愛せる時代感を織り込むことも大切にしています。





「カシミアは繊細そうなので、お手入れが大変そうなのでは」。このような質問を、お客様からよくいただきます。カシミアはきちんと手入れをすれば、一生着ることも次の世代に引き継ぐことさえできます。手入れといっても、専門的なメンテナンスは必要ありません。それぞれのカシミアの特性に合わせて、ご自分でブラッシングなどでお手入れしていただくだけでも十分なことも。ebureは、カシミアの服をお求めいただいたお客さまに、最適なお手入れの方法をお伝えすることで、より長くベストな状態で楽しんでいただくことに努めています。カシミアは、春先にカシミアヤギから自然に抜ける毛を収穫します。ウールのように羊毛を刈り取ったりすることもなく、他の動物由来の製品に比べて、動物へのストレスは少ないのです。長く愛着することができて、アニマルウェルフェアにも配慮。カシミアはサステナブルな素材でもあるのです。

「finest days -上質な日常-」　ebureが今シーズンに掲げているテーマです。シンプルながら品があり、着心地もよく、幸福感を感じられる日常着。まさに、それがカシミアです。特別だけど特別でない服。うれしいときはもちろん、気持ちが落ち込んだときにも身につけて、前を向いていただけたら。私たちは、そんな一着をこれからもお客さまにお届けいたします。
※消費者庁家庭用品品質表示法では「カシミヤ」と表記